新生児のお腹がパンパンになって、なんだかとても苦しそう・・・
「こんなに、お腹が張って大丈夫?」
と心配になったことはありませんか?
新生児のお腹が膨れていてもあまり問題ない場合が多いですが、吐き戻したり泣かれたりすると、どうしていいか悩んでしまうことも。
赤ちゃんのお腹が不自然に張っているとき、その原因がわからないとママも不安になってしまいますよね。
そこで今回は、新生児のお腹がパンパンに張る原因と対処法、病気の可能性についても詳しくご紹介します。
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目次
新生児のお腹がパンパンに張る4つの原因とは?
もともと新生児のお腹は、ふんわり丸みをおびた形をしていて、押してみるとやわらかいのが普通です。
ちょっと母乳やミルクを飲みすぎただけで、お腹が膨れることはよくあることです。
ですが、新生児のお腹がパンパンに張って、
- 異常にお腹が大きい
- お腹が固い
と思われる赤ちゃんには、何かしらの原因があります。
新生児のお腹がパンパンに張る場合は、主に次の4つの原因が考えられます。
1. ゲップがたまっている
新生児はまだ上手にゲップが出せない子も多く、お腹の張りの原因になってしまいます。
母乳やミルクを飲んだ後にゲップが出ないと、お腹が張って苦しいのでぐずって泣くことも多いです。
母乳やミルクを飲んで1時間ぐらいすると、赤ちゃんの腸が活発に動き始めるため、飲み込んだ空気のせいで苦しくなることもあります。
授乳後に赤ちゃんがぐずる場合は、まずはゲップを疑ってみましょう。
2. 母乳やミルクを飲ませすぎている
お腹がパンパンに張っている新生児の中には、母乳やミルクを飲ませすぎている可能性があります。
授乳したばかりでも赤ちゃんが泣いていると、まだ足りないの?と思ってまた飲ませてしまうこともありますよね。
新生児の場合、満腹中枢が発達していないので、お腹がすいていなくても母乳やミルクを与えると飲んでしまうことがあります。
赤ちゃんのお腹が張って苦しそうにうなったり、泣いたりするときは、母乳やミルクを飲ませすぎていないかチェックしましょう。
参考記事 ➡新生児が母乳の飲みすぎで泣いてしまう!過飲症候群とは?
3. お腹にガスがたまっている
母乳やミルクと一緒に飲み込んだ空気が、ゲップとして出ない場合は、お腹の中にガスがたまって張りの原因になってしまいます。
また、新生児は消化器官も未熟なので、授乳後に消化不良でガスがたまってしまい、お腹の張りにつながることもあります。
授乳後に赤ちゃんが苦しくてうなっているときは、お腹にガスがたまっているのかもしれませんね。
4. 便秘
新生児の排便は個人差が大きいので、何日出ていないから便秘だと決めつけることはできません。
新生児の中には2~3日排便が見られない場合もあります。
便秘かどうかは、日数だけでなく、
- お腹が張って苦しそう。
- お腹が張って下腹部が硬い。
- 母乳やミルクをあまり飲まない。
- 機嫌が悪く激しく泣いている。
- 顔色が悪く元気がない。
など、赤ちゃんの様子を見て総合的に判断するようにしましょう。
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新生児のお腹がパンパンに張るときの対処法とは?
新生児のお腹がパンパンに張って、苦しそうにしているときは、
- お腹の空気を抜く
- これ以上、お腹に空気をためないようにする
がとても大切です。
新生児のお腹が張るときの対処法をまとめましたので、それぞれの原因に合った方法を見つけて、お腹の張りを早めに解消してあげてくださいね。
ゲップをしっかりさせる
新生児はゲップが出ないまま寝てしまうこともありますが、根気よくゲップを出させることで、お腹の張りが解消される場合があります。
授乳した後しばらくして、赤ちゃんのうなり声が聞こえてきた場合は、赤ちゃんを縦抱きにしてゲップをしっかり出すようにしましょう。
赤ちゃんの背中を優しくトントンするか、下から上にゆっくりさするとゲップが出やすいですよ。
どうしてもゲップが出ないときは、赤ちゃんの体の右側を下にして寝かせて様子を見ましょう。
横向きに寝かせると自然とゲップが出ることもあります。
母乳やミルクを飲ませすぎない
特に母乳の場合、飲んだ量が目に見えないので、知らず知らずのうちに飲ませすぎてお腹がパンパンになっていることもあります。
赤ちゃんが泣くたびに授乳すると、さらにお腹が張って苦しくなってしまうことも。
よくいきんだり、うなったりする赤ちゃんは、
・ 母乳やミルクの飲みすぎ
・ 空気でお腹がいっぱい
が原因で、お腹が苦しくてぐずっている場合が十分考えられます。
新生児のお腹の張りが気になるときは、ぐずったらすぐに飲ますのではなく、母乳やミルクの飲ませすぎも疑ってみてくださいね。
お腹にガスがたまらないようにする
新生児のお腹にガスがたまらないようにするには、まずしっかりゲップを出させてあげることが大切です。
そのためにも、授乳のときの体勢を少し工夫するといいですね。
授乳させるときは、
・ 上体を起こしぎみにして、赤ちゃんの頭がお腹より上にくるようにして、横に寝かしすぎない
この点に気を付けて授乳するようにしましょう。
そうすることで、飲んだ母乳やミルクが胃の下にたまり、ガスが上にくるので赤ちゃんもゲップが出しやすくなります。
他にも、 赤ちゃんのお腹で「のの字」を描くマッサージをしてあげたり、 沐浴やおむつ替えのときに赤ちゃんの足をバタバタさせたりする運動もお腹のガス抜きに効果的です。
ただし、授乳後の運動やマッサージは、吐き戻しの原因になったりするので避けてくださいね。
便秘には綿棒浣腸を
新生児が便秘でお腹が張っているときは、綿棒浣腸がおすすめです。
赤ちゃんが便秘でお腹が張って苦しそうなときや、いきんで顔が真っ赤になっているときは、綿棒を使って赤ちゃんのおしりの穴を直接刺激してあげましょう。
綿棒浣腸のやり方は下記の通りなので、ぜひ試してみてくださいね。
新生児の綿棒浣腸のやり方
- 大人用の綿棒を少しほぐして、ベビーオイルをつけて赤ちゃんの肛門に直接入れて刺激を与えます。(オリーブオイルやワセリン、サラダ油でも代用できます。)
- このとき、赤ちゃんのお尻の粘膜を傷つけないように綿球が見えなくなるまで、ゆっくり優しく入れてください。
- 綿棒でゆっくり小さな円を描くように回しなから、一度引き出した後もう一度繰り返します。
- 綿棒にうんちが付いていたら、飛び出してくることもあるので、オムツを当てながらゆっくり抜き差します。
- 刺激をしても赤ちゃんがいきむ様子ない場合は、いったん終了してしばらく様子を見るようにしましょう。
※ 赤ちゃん用の綿棒は細すぎるので、大人用の綿棒を使います。
綿棒浣腸は、赤ちゃんの腸が活発に動き始める授乳後30分くらいたった頃が一番効果的です。
また、赤ちゃんの便秘にはお腹にガスがたまったときと同じように、「のの字」のマッサージや足をバタバタさせる運動を取り入れるといいです。
新生児のお腹がパンパンに張るときに疑われる病気とは?
お腹がパンパンに張る病気と言っても、たくさん種類があります。
ここでは新生児期や、乳児期によく見られる胃軸捻転症についてお話しします。
お腹がパンパンになる胃軸捻転症(いじくねんてんしょう)
胃軸捻転症は、新生児や乳児によく見られる病気でゲップが下手な赤ちゃんに多く見られます。
生後間もない赤ちゃんの胃はまだ固定されていないので、ちょっとしたことでねじれを起こし、食道を圧迫してゲップが出せなくなります。
赤ちゃんはゲップが出せないと、飲み込んだ空気が腸に流れ込みお腹がパンパンに張ってくるのです。
新生児で、
- ゲップが出せない
- お腹がすごく張っている
- ミルクをたくさん吐き戻す
- おならを何度もする
などの症状がある場合は、胃軸捻転症の疑いもあります。
胃軸捻転症の赤ちゃんは、上向きに寝かすと胃のねじれが増すので機嫌が悪くなり、抱っこをするとねじれが戻るため泣きやむことが多いです。
一日中、抱っこしていることも多くなるのでママは大変ですが、生後2~3ヶ月くらいで胃の固定が完成されて自然に治ることが多いのも特徴です。
早急な手術が必要な急性胃軸捻転症を起こすことはまれで、あまり心配する必要はないです。
それでも、少しでも気になることがあれば、迷わず小児科に相談するようにしましょう。
お腹の張り以外で注意が必要な症状
赤ちゃんのお腹がパンパンに張っている以外に、次のような症状もあれば、何らかの治療が必要になるので注意が必要です。
- 便秘や下痢が続いている。
- 便もおならも出ないで腹部が膨れている。
- 排便時に出血や痛みを伴う。
- ミルクや母乳を飲まないで機嫌が悪い。
- 激しい嘔吐を繰り返す。
- お腹を触った時しこりがある。
上記のような症状が見られる場合や、気になることがあれば早めに小児科を受診するようにしましょう。
まとめ
お腹がパンパンに張っていると、たとえゲップやガスがたまっているだけでも、赤ちゃんにとってはとても苦しいものです。
赤ちゃんが機嫌よく授乳できて、体重も増えていればあまり心配ありませんが、他に気になる症状がある時は適切に対処しましょう。
病院行くのは大げさでは?と思っても、一度見てもらえば安心できますね。