子供に口内炎ができてしまったら、本当にかわいそうですよね。
特に、お子さんが小さいと何も食べられないし、飲めないなんてことはありませんか?
しかも口内炎ができやすい子は、大人と同じように何度も繰り返しできますよね。
一体どうして口内炎はできるでしょうか?
そこで今回は、子供の口内炎の原因や対処法、しみない食べ物や予防策についても詳しくご紹介します。
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目次
子供の口内炎の原因は?
子供の口内炎と言っても、さまざまな原因があります。
一般的には大人と同じように、口の中を噛んだり、傷をつけたりして起こる場合が多いですね。
他にも、
- 熱い食べ物、飲み物による口内炎(口の中のやけどによるもの)
- ウイルス感染で起こる口内炎
- カビの一種で起こる口内炎
- 栄養の偏り、ストレスなどの免疫力低下によるもの
- その他、食物、金属アレルギー
などが、子供の口内炎の主な原因になっています。
口内炎の種類によって原因や症状が違うので、それぞれの口内炎の特徴を詳しくご紹介します。
子供がかかりやすい4つの口内炎の特徴
口内炎にはいくつかの種類がありますが、ここでは子供がかかりやすい4つの口内炎の特徴についてご紹介します。
1. アフタ性口内炎
アフタ性口内炎は最も一般的な口内炎で、口の中の傷に細菌が侵入してできるものです。
頬の内側や、舌や唇などを何かの拍子に噛んでしまったり、硬いもので口の中を傷つけたりすることはよくありますよね。
疲れやストレスなどによる免疫力の低下や、栄養の不良などが主な原因と言われています。
アフタ性口内炎は自然に治ることが多いですが、子供の場合は口の中の痛みが強いため、ほとんど水分が摂れない場合があるので注意が必要です。
2.カタル性口内炎
カタル性口内炎は、疲れや、免疫力の低下したときに発症しやすく、口の中の粘膜が炎症を起こしてただれたり、赤く腫れたりするものです。
アフタ性口内炎と違って潰瘍ができないので、痛みはそれほど強くはありません。
子供の場合は、口の中のやけどや虫歯、矯正器具などの細菌の繁殖や炎症が原因として考えられます。
また、小さなお子様は指しゃぶりやおもちゃを口に入れることが、カタル性口内炎の原因になっていることもあります。
3. ウイルス性口内炎
ウイルス性口内炎は、ウイルスや細菌に感染することによってできる口内炎です。
ここでは、子供がかかりやすい「ヘルペス性口内炎(口唇へルペス)」と「カンジダ性口内炎」についてご紹介します。
❖ ヘルペス性口内炎(口唇ヘルペス)
生後6ヶ月~3歳の乳幼児がかかることが多く、ウイルス性の口内炎で、ヘルペスウイルス(単純疱疹)に感染することによって起こります。
ヘルペス性口内炎は、38度を超える高熱が数日続いた後に口内炎が発生し、激しい痛みに襲われることが多いとても辛い口内炎です。
舌や、口唇、歯ぐきなどが赤く腫れ、口内炎が喉にまでできることもあり、強い痛みのため飲食が困難になることが多いです。
また、ヘルペス性口内炎は、子どもの頃に感染することが多く、回復した後もウイルスが体内に残り、大人になってからも体調不良の時などに口内炎を起こすことがあります。
❖ カンジダ性口内炎
生後2~3ヶ月の赤ちゃんがかかりやすい口内炎です。
口の中でカンジダ菌(真菌)が増えることで発症するもので、頬の内側や舌などに白い苔のようなものができるものです。
白い苔が剥がれると出血やただれを起こすので、食べたりする時に痛みを伴います。
カンジダ菌は誰の口の中にもあるもので、健康な状態のときはかかりにくいですが、免疫力が低下したときや栄養の偏りがあると、かかりやすくなります。
4. その他の口内炎
特定の食品や薬、金属などがアレルゲンとなって起こる、アレルギー性口内炎です。
主にアレルギーを引き起こす食物は、野菜・果物・そば・牛乳・チョコレートなどがあります。
他にも抗生剤・鎮痛剤・金属などアレルギーを引き起こすものがたくさんあります。
アレルギー性口内炎は、アレルギーを引き起こす原因となっているものを特定することが大切です。
口内炎の症状が出るウイルス性の病気とは?
口内炎の種類というわけではなく、ウイルス感染症の一つの症状としてできる口内炎に、乳幼児がかかりやすい「手足口病」と「ヘルパンギーナ」があります。
どちらも夏風邪としてよく知られていますよね。
主な特徴は次のとおりです。
【手足口病の特徴】
手足口病は乳幼児によく見られる疾患で、手足の発疹と水疱、口内炎が特徴です。
特に舌や唇の裏側に複数の口内炎ができ、なかには直径5㎜を超えるような大きさの口内炎ができることもあります。
手足口病は、手のひらや足の裏など広範囲に発疹や水疱ができるので、口内炎との区別はつきやすいですね。
手足口病を起こすウイルスは、1種類ではないため(10種類以上)何度もかかる可能性があります。
【ヘルパンギーナの特徴】
ヘルパンギーナは、コクサッキーウイルスが原因となる夏風邪の代表的な病気です。
急に38~40度の発熱が1~3日出た後、しばらくすると喉の奥に小さな水泡ができて口内炎を引き起こします。
口内炎は上あごや、喉の奥の咽頭(いんとう)部分に水泡ができるのが特徴です。
4歳以下の乳幼児に多い感染症ですが、まれに大人もかかることもあり、大人がかかると重症化することもあります。
手足口病とヘルパンギーナは、どちらも有効な抗ウイルス薬は存在しません。
発熱や発疹、水疱といった様々な症状に合わせて対症療法をおこないながら、自然治癒を待つ形になります。
ただし、子供の熱が数日経っても下がらない場合や、頭痛や嘔吐などの気になる症状が出ている場合には、すぐに病院を受診しましょう。
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子供の口内炎を早く治す4つの方法
① 市販の薬で治す方法
最近では、口内炎の薬も塗り薬、飲み薬、貼り薬などたくさん市販の薬が出ています。
口内炎がひどくてご飯が食べられない時は、市販の薬を上手の使うのもおすすめです。
ただし、ステロイドの有無や対象年齢も異なるので、必ず市販薬を使う場合は自分の子供に使えるかどうか確認してくださいね。
トラフル錠という口内炎の飲み薬がありますが、7歳以上の服用になるので注意が必要です。
② 傷の回復にビタミンを摂取
口内炎の炎症を抑えて、傷ついた口の中の粘膜を修復してくれるのが、ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンCです。
特にビタミンB2には粘膜を守る働きがあり、不足すると口内炎を発症しやすいです。
これらの栄養素を摂りながら、栄養バランスを見直し免疫力を高めることで傷の回復を早めましょう。
③ 口の中を清潔の保つ
口内炎ができたときに大切なことは、口の中を清潔に保つことです。
塗り薬のように即効性はありませんが、口内炎を早く治すためには口の中の細菌が繁殖するのを、抑える必要があるのです。
殺菌効果のあるうがい薬や、お水でゆすぐだけでも構いません。
それでも子供が痛がって、できないときはお茶をこまめに飲ませるようにして、口の中をできるだけ清潔にしましょう。
④ しっかり水分補給をする
口内炎を引き起こす原因の1つに、「唾液の分泌不足」が考えられます。
唾液の分泌が悪くなると口の中が乾燥し、口内炎もできやすいだけでなく、傷の修復も遅れてしまいます。
子どもは口内炎ができると、痛がってあまり水分を摂らない場合がありますよね。
食事が食べられなくても、麦茶、白湯、イオン飲料などしっかり水分を摂るようにしましょう。
口内炎でも、しみない食べ物とは?
大人でも口内炎ができると、痛くて何を食べてもおいしくないものです。
子どもは特に、口の中が痛いと全く食べようとしませんね。
口内炎ができている時は、
- 塩分の多いもの
- 熱いもの
- 冷たいもの
- 酸っぱいもの
などは、すごくしみて痛いので避けましょう
また、口内炎ができているところに硬いもの当たると、痛くて食べられないので、柔らかい口当たりのよいものを食べさせるといいですね。
口内炎ができたときに食べやすくて、しみない食べ物をまとめてみましたのでぜひ参考にしてくださいね。
◆ 口内炎が痛くない、しみない食べ物
おかゆ、おじや、リゾット、うどん、そうめん、卵かけごはん
白身魚、茶碗蒸し、豆腐、卵豆腐、スープ、クリームシチュー
牛乳、プリン、ゼリー、ムース、アイスクリーム、豆乳ヨーグルト、桃缶、
アボカド、バナナ、すりおろしリンゴ(酸味の強いリンゴはNG)
★ポイント
● 味付けをする時、だしなどを上手に使ってなるべく薄味にする。
● 食材を細かく刻み、くたくたに柔らかくなるまで煮る。
● 喉ごしをよくするために、片栗粉やゼラチンを上手に使う。
繰り返しできる子供の口内炎の予防法は?
口内炎ができるとお子さんもかわいそうですが、お母さんもとても大変になりますよね。
口内炎ができないように、普段から心がけたいことをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
ビタミン摂取を心がける
さきほど口内炎を早く治す方法でも触れましたが、ビタミンは口内炎の改善だけではなく、予防効果がある栄養素ですので普段から積極的に摂れ入れましょう。
主なものは、
- ビタミンB群・・・不足すると口内炎の原因にもなるビタミンB群
- ビタミンA・・・皮膚の粘膜を正常に保つために必要なビタミンA
- ビタミンC・・・体の免疫力や抵抗力を高めるビタミンC
子供が緑黄色野菜をしっかり摂れるように、バランスのとれた食事を考えたいですね。
亜鉛不足にならないように
口などの粘膜はタンパク質でできています。
亜鉛が不足するとタンパク質の合成量が減少して、口内炎になりやすくなります。
カキ、ウナギ、レバー、牛肉、卵黄、チーズ、大豆など亜鉛を多く含む食品も普段から摂れるようにしましょう。
ストレスや睡眠不足に注意
疲れやストレスは、免疫力の低下を引き起こします。
特に、子供の睡眠不足は体に大きなストレスを与えるので、夜更かしさせないように気を付けたいですね。
普段から、十分な睡眠時間を摂ることができるように生活習慣を見直すことが大切です。
歯磨きの習慣をつける
虫歯ができたり、口の中が不衛生になったりすると口内炎になりやすいので、毎食後に歯磨きを習慣をつけましょう。
また歯磨きするとき、歯ぐきなど傷つけると口内炎の原因になるので、子供の歯の磨き方をチェックしてみることも大切です。
口の中を清潔に保つことが口内炎の予防にもなるので、普段から「うがい」を習慣づけるといいですね。
定期的に歯科健診を
虫歯だけでなく、矯正装置やかみ合わせの悪い場合も、口内炎の原因になります。
まだ、子供が小さいうちは、お母さんが仕上げ磨きしてあげた方がいいですね。
普段から子供の口の中をチェックするだけでなく、定期健診を受けることをおすすめします。
まとめ
子供の場合はそのままにしていることも多く、口内炎がひどくなるまで気が付かないこともあります。
一度、口内炎ができてしまうと、治るまで時間がかかって大変です。
口内炎ができやすい子供の場合、普段からしっかり予防策をとるようにしましょう。
好き嫌いの多い子や、食の細い子は栄養バランスをとるのが難しいですが、日頃から積極的にビタミン類、亜鉛などが摂れるように工夫してみてくださいね。