言葉が遅いことや指差しをしないなどの理由で、一歳半健診でひっかかることがよくあります。
「2歳まで様子を見ましょう。」と言われたり、再検査を勧められたりすると
大きな不安を抱えてしまうのではないでしょうか?
「うちの子は、少しのんびりしているだけかも?」
「これから、急に話すようになるかもしれないし・・・」
そういった思いとは裏腹に、もしかしたら・・・本当に遅れているのかも?など、一歳半健診にひっかかると悩みは尽きませんよね。
そこで今回は、
- 経過観察や再検査など、言葉の遅れを指摘されたときはどうする?
- 言葉の発達が早い子・遅い子の違いは何?
- 子供が言葉を覚える「共同注意」とは?
について、詳しくご紹介します。
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目次
一歳半健診で言葉の発達の遅れを指摘されたときはどうする?
一歳半健診はこれまで受けてきた乳児健診とは違って、知能や情緒の発達に重点が置かれた健診内容になっています。
特に、言葉の発達と発達障害には大きな関係があるため、より詳しく調査する自治体も多いです。
それだけに、一歳半健診でひっかかることも多く要観察になったり、再検査や発育トレーニングを勧めたりされることもあります。
「言葉が出ない」ことや「指差しができない」ことを指摘されると、不安ばかり募ってしまいがちですが、少しでも子供の成長を手助けできるように気持ちを切り替えたいですね。
経過観察を勧められた場合
一歳半健診のときに、言葉が出ていない場合は、
- 周囲とのコミュニケーションがとれている
- 「ごみ箱にポイして」などの、簡単な指示が理解できる
などの様子が確認できても、そのまま経過観察になることがほとんどです。
「2歳くらいまで、しばらく様子をみましょう。」
そう言われると、不安になるかもしれませんが、言葉がまだ喋れなくても「指差し」や「言葉の理解」などができていれば、やがて言葉につながっていきます。
言葉の発達は個人差がとても大きいので、経過観察になっても少し遅れて突然、話し始めるお子さんも多く見られます。
一歳半健診でひっかかったと落ち込むのではなく、これまで以上に子供とのコミュニケーションをとったり、たくさんのお友達と遊ばせたりしてあげましょう。
経過観察になって、気になることや不安を感じることがあれば、気軽に支援センターなどに相談するといいですね。
再検査や発達支援センターなどを勧められた場合
一歳半健診で言葉の発達の遅れを指摘され、再検査や発達支援センターなどを勧められるときもあります。
この場合、何か障害があるの?とすごく心配されるママもいるかもしれませんが、必ずしもそうとは言えません。
なかには、発達に問題を抱えて言葉が遅れている場合もありますが、1歳半の時点ではなかなか判断は付きません。
再検査を勧められた場合でも、問題がなかったケースもたくさんありますし・・・
再検査や発達支援センターなどは、言葉の遅れが気がかりな子に、言葉が出やすくなるための働きかけをすることを目的の一つとしています。
何かあれば、早期に発見して対処するためのものです。
再検査などを勧められた場合は、専門機関を利用して、適切なアドバイスを受けることで子供の今後の成長につなげていきたいですね。
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言葉の発達が早い子・遅い子は何が違う?
言葉の発達の早い・遅いは、子供によってずいぶん違いがありますよね。
この違いには、個人差だけではなく他に次のような背景があると考えられます。
子供の周りの環境による影響
保育園に通っている子は、一人っ子で普段ママと二人きりで過ごしている子に比べると、圧倒的に言葉に触れる機会が多くなります。
ですから、たくさん兄弟がいたり、保育園に通っていたりする子は、自然と耳にする言葉が多いので、言葉が早く出る子が多いですね。
また、親が幼児に話しかける回数が多いほど、子供の言語能力が発達するということも、アメリカのスタンフォード大学の研究で明らかにされています。
親から話しかけられた回数も、子供の言語能力の高さに大きく関係しているのです。
できるだけ、ママやパパがたくさん子供に話しかけてあげてくださいね。
子供たちが集まる公園やサークルなどにも積極的に出かけて、たくさんの会話を聞かせるようにするといいですね。
親の子供への関わり方による影響
言葉の出が少ない場合、周りの人が先回りして子供の言いたいことを代弁してしまうことはありませんか?
「〇〇ちゃん、お茶が欲しいんじゃないの?」
「〇〇が食べたかったの?」
など、子供の言いたいことをいつもママや兄弟が代弁してしまうと、子供が喋らなくて済むようになってしまいますよね。
「うん」とか「ううん」とか、首を振るだけで気持ちが通じてしまうと、喋らなくなってしまいます。
子供が何か話しかけようとしている様子が見られるときは、ゆっくり待ってあげることも大切ですね。
子供が言いたいことを代弁しすぎると、子供の欲求や意思が言葉を発しなくても通じてしまう環境を作ってしまうので、気を付けたいですね。
男の子・女の子の違い
一般的には話し始める時期は、女の子の方が早いと言われますよね。
昔からよく言われていますが、実は医学的な根拠は見当たらないとされています。
男の子が女の子よりも言葉の発達が遅いとする明確なデータはなく、指差しの動作や言葉の出方など多少の違いがあっても、全体的に見るとほとんど変わりはないと言われています。
言葉が早い・遅いについては、性別の違いよりも生まれてから言葉が出るようになるまで、どれだけたくさんの言葉に触れたかが大きく影響します。
子供の性格による影響
子供の言葉の発達スピードは、もともと持っている性格による影響が大きいと言われています。
色々な事に興味があって積極的を行動を起こす子もいれば、何事にも慎重なタイプの子もいますよね。
言葉も同じで、習得したらすぐに使い始める子もいれば、じっくり言葉を蓄積して後からまとめて出す子もいるのです。
喋り出したら、いきなり2語文を話し始めたという話はよく耳にしますね。
どちらかというと、内向的な子ほど言葉の理解ができていても発語が少ない傾向にあります。
言葉の早い・遅いは、その子の性格によるものも大きいので、言葉の発達レベルをそのまま反映しているとは限りませんね。
赤ちゃんや子供が言葉を覚える「共同注意」とは?
赤ちゃんや子供が言葉を一番覚えるのは、どんなときだと思いますか?
実は、親と子供が同じものを見ているとき、
たとえば、ねこを見ながらママが「ねこちゃんだ。かわいいね。」と子供に話しかけると、子供はそのタイミングで「ねこちゃん」という言葉を覚えるようになります。
ママが子供とねこを交互に見て話しかけることで、ねこの名前や使い方、ねこはかわいいという情報も一緒に知識として得ることができるのです。
このように、子供が他の人と同じように、人物や物などに対して注意を向けることを「共同注意」といい、この状態のときが一番言葉を覚えやすいと言われています。
赤ちゃんは生後11ヶ月頃から、ママや他の人の視線の先を目で追って、自分も相手と同じように注意を向けるようになります。
物や人物など指を差しながら、子供と同じものを共有してコミュニケーションをとることは、言葉の理解を深める上で大切なことです。
実は、1歳半健診のときにチェックされる「指差し」も、共同注意に関連した行動なんですよ。
普段の生活や遊びの中で、「共同注意」を取り入れながら、子供に接するようにするといいですね。
ボール遊びや、くすぐり遊びなど、子供の興味や関心があることから、「楽しさ」や「面白さ」などを共有できるようにいろいろ工夫してみましょう。
まとめ
一歳半健診での対応のしかたは、地域や保健師さんによってもずいぶん違うというママさんの意見も多いです。
一歳半健診にひっかかったからと言って、あまり心配しすぎないようにしましょう。
言葉の発達は個人差が大きいので、子供の成長とともに、びっくりするくらい言葉を話せるようになることもよくあります。
ただし、いつも一緒に暮らしているママやパパが不安を感じる場合は、まずは専門機関に相談するようにしてくださいね。