赤ちゃんの頭が大きいのでは?と気になったことありませんか?
同じくらいの月齢の赤ちゃんと比べて、
「うちの子は頭が大きいのかなぁ・・・」
そう思っているところに、検診などで頭が大きいことを指摘されたり、再検査をすすめられたりすると、ますます不安を感じてしまうものです。
赤ちゃんの頭が大きいのが気になると、いろいろな病気まで心配になってしまうママさんもいるのではないでしょうか?
そこで今回は、
- 心配のない赤ちゃんの頭囲の増え方
- 赤ちゃんの頭が大きいときに考えられる病気
- 赤ちゃんの頭の大きさについて
- 赤ちゃんの頭囲の正確な測り方
について、詳しくご紹介します。
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目次
赤ちゃんの頭が大きい!心配のないのはどんなとき?
乳児期は、頭囲が最も著しく発育する時期です。
もともと赤ちゃんの頭が大きい場合、どんどん大きくなっていく頭囲を見て不安を感じてしまうかもしれませんが・・・・
母子手帳の頭囲のグラフが基準値を大幅に超えたりしない限り、心配ない場合が多いです。
赤ちゃんの頭が大きくても、特に次のような場合はあまり心配はいりません。
- 生まれたときから体格がよく、そのまま体の成長に合わせて頭囲も大きくなっている場合
- 両親のどちらかが、子供のときから頭が大きくて似ている場合
など、もともと赤ちゃんの体格がいい場合や、家系的に頭が大きいなどがあると、他の赤ちゃんと比べたときに頭が大きくなる傾向にあります。
このような場合は、ただ単に赤ちゃんの頭囲が大きめなだけで、正常な発達の場合が多いです。
たとえ、母子手帳の頭囲のグラフから初めから大きくてはみ出している場合でも、カーブに沿って並行して頭が大きくなっている場合も、あまり心配いりません。
むしろ、急に頭囲の成長曲線の角度が上の方に変わってきた場合、つまりある時期から急激に頭が大きくなったりすると、病気の可能性も考えられます。
赤ちゃんの頭が大きいときに考えられる病気とは?
赤ちゃんの頭が大きいからと言って、必ずしも病気があるとは限りません。
ですが、赤ちゃんの頭囲の増え方が正常な発達か、病気のせいなのかの判断はつきにくいですよね。
赤ちゃんの頭の大きさが気になるときは、頭囲の増え方や病気の特徴などに注意しながら様子を見ていきましょう。
赤ちゃんの頭囲が基準値をはるかに超えていたり、測るたびに基準値を離れて大きくなったりする場合は、水頭症や脳腫瘍などが疑われます。
水頭症とは?
水頭症は胎児期に発症する「先天性水頭症」と、生まれてから脳内の出血や感染などが原因で発症する「後天性水頭症」があります。
赤ちゃんの約1000人に1人の割合で、水頭症をもって生まれてくるとも言われています。
水頭症は何らかの原因で、脳の内部の部屋に髄液が過剰にたまる病気で、赤ちゃんの頭が大きくなる病気としてよく知られています。
赤ちゃんの場合、頭の骨がまだしっかり結合していないので、脳内に髄液が過剰にたまると内部から圧迫され頭囲が異常に大きくなってしまいます。
赤ちゃんの水頭症は、下記のような症状が特徴です。
- 頭囲が異常に大きい。
- 繰り返し嘔吐する。
- 首がなかなかすわらない。
- 大泉門という頭部の隙間が膨らんだり、張ったりする。
- 両目の黒目が下がってきて、ずっと下向いている。(落陽現象)
脳腫瘍(のうしゅよう)とは?
脳腫瘍の場合、脳の中で腫瘍という異常物質が増えることによって、頭が大きくなることが考えられます。
さらに、腫瘍の位置によっては髄液の流れが阻止されるために、水頭症を引き起こすことも少なくありません。
脳腫瘍が原因の場合は、腫瘍のある場所が特に広がっていくため、頭が非対称で大きくなることもあります。
他にも、頭の大きさが標準より大きくなる病気として、頭の骨の中に出血起こす硬膜下血腫などもあります。
赤ちゃんが転んで頭をぶつけたり、誤って転落したりすると、頭の外傷が原因で硬膜下血腫を引き起こして、頭が大きくなることがあるので注意しましょう。
また、頭の大きさが標準の範囲にある場合でも、急激に頭囲が大きくなった場合や、気になる症状を伴っている場合は早めに受診してくださいね。
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赤ちゃんの頭の大きさについて
赤ちゃんの頭囲を測るのはなぜ重要?
出生時や健診のとき、必ず赤ちゃんの頭の大きさ(頭囲)を計測しますよね。
これは、赤ちゃんの病気を早期発見するのに大変役立っています。
脳の発達が盛んな1~2歳くらいまでは、赤ちゃんの頭の骨は頭蓋骨縫合(ずがいこつほうごう)といって、頭蓋骨が完全にくっついていない状態ですき間があります。
もし、脳を圧迫させるような病気を起こした場合、頭蓋骨縫合の部分が広がるので、赤ちゃんの頭の大きさがより大きくなります。
逆に、何らかの原因で頭蓋骨が早い時期にくっついてしまうと、小頭症などのように頭が小さくなってしまいます。
つまり、赤ちゃんの頭囲を測ることで、発育異常や脳内の病気などをいち早く発見することができるので、頭囲を測ることはとても重要なんですね。
赤ちゃんの頭囲の目安
赤ちゃんの頭の大きさが気になるときは、母子手帳に乗っている乳幼児身体発達曲線を参考にしてみましょう。
成長曲線には、標準となる赤ちゃんの頭囲の数値が帯で示されています。
赤ちゃんの頭囲の平均値を見ると、下記の通りです。
- 出生時・・・男児(30.5〜36.0cm)女児(30.5〜35.5cm)
- 生後1ヶ月・・・男児(33.8〜39.1cm)女児(33.1~38.2cm)
- 生後3ヶ月・・・男児(37.1〜42.4cm)女児(36.2〜41.2cm)
- 生後6ヶ月・・・男児(40.4〜45.4cm)女児(39.3〜44.1cm)
- 生後12ヶ月・・・男児(43.2〜48.3cm)女児(42.1〜47.0cm)
生まれたときからの頭囲の数値をグラフに書き込んでみて、まずは、赤ちゃんの頭の大きさが平均値かどうかを確かめてみましょう。
頭の大きさは個人差が大きいので、成長曲線内に収まっていればあまり心配しないでくださいね。
赤ちゃんの頭囲の正確な測り方とは?
病院や健診で赤ちゃんの頭囲を測るとき、慣れない環境のせいか泣いたり暴れたりすることがよくありますよね。
赤ちゃんが大泣きして暴れているときに、メジャーで丸い頭を測るのですから、計測ミスも十分考えられます。
測ってもらった数値がちょっとおかしいなと感じたときや、赤ちゃんの頭の大きさが気になるときは自宅でも頭囲を測って見ましょう。
赤ちゃんの頭囲は、2歳になるまでは原則として仰向けの状態で測ります。
具体的な測り方は下記の通りなので、赤ちゃんが大人しく寝ているときに測って見てくださいね。
- まず、片方の手で頭と首の後ろを支えて持ち上げる。
- もう片方の手で、後頭部の最も出っ張った部分にメジャーを通す。
- 左右の眉毛の真上を通して、眉間で交差させて数値を読み取る。
- 片方の手で頭と首の後ろを支えて頭を持ち上げる。
- もう片方の手で、メジャーを抜く。(メジャーを引き抜くときに傷つけないように気を付ける。)
まとめ
頭の大きさは体格や、遺伝的要素とも関係してします。
赤ちゃんの頭が大きくても異常がない場合は、赤ちゃんの体格がよかったり、パパやママの頭が子供の頃から大きかったりすることが、やはり多いとされています。
赤ちゃんの頭が大きいだけでは心配ないことが多いですが、病気かどうかの判断は難しいものです。
頭の大きさが気になるときは、目の動きに異常や、大泉門が腫れていないかなど頭の大きさ以外のことにも注意して、赤ちゃんの様子を見るようにしましょう。