ぐっすり寝ていた子供が、突然泣き出してしまう2歳児の夜泣き。
これといった原因もないのに、毎晩のように決まって泣き出すとママも肉体的にも精神的にもつらいですよね。
あやしても抱っこしても泣き止まないと、「どんどん夜泣きがエスカレートしているのでは?」と思うこともあるのではないでしょうか?
夜中に泣き叫ばれても、ママも原因が分からないと不安やイライラが募るばかりですよね。
いったい、2歳頃になって子供が夜泣きをするのはどうしてなのでしょうか?
そこで今回は、
- 2歳児の夜泣きの原因ときっかけ
- 2歳児の夜泣きはいつまで続く?
- 2歳児の夜泣きの対処法
- 2歳児が突然泣いて暴れる夜驚症
について、詳しくご紹介します。
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目次
2歳児の夜泣きの原因は?
赤ちゃんの夜泣きは理解できても、「2歳の子供はどうして夜泣きをするの?」と思ったことはありませんか?
どこか痛いところがあるわけでもないのに、急に大声で夜中に泣き始めて手が付けられないこともありますよね。
実は、2歳児が夜泣きをするのは、大きく分けて2つの原因が考えられます。
1. 前頭葉が未発達なため
2歳児が夜泣きをするのは、感情をコントロールする脳の前頭葉という部分が未発達なことが原因と言われています。
赤ちゃんや2歳児では脳の興奮を抑える力が弱く、感情のたかぶりをまだ抑えることができません。
ですから、日中の興奮やストレスなどから、湧き上がってくる不安や不満などが抑えきれずに、夜中に目を覚まして大泣きしてしまうのです。
子供も2歳頃になると、日中の出来事を記憶できるようになってきます。
そして、浅い眠りのときに日中の出来事を回想するのですが、その際の感情のたかぶりが抑えきれないので夜泣きにつながると考えられています。
2. 浅い睡眠を繰り返すため
2歳児が夜泣きをするもう一つの原因として、睡眠が浅いことが考えられます。
レム睡眠(浅い眠り)と、ノンレム睡眠(深い眠り)のサイクルが大人に比べて短めで、夜中に何度も浅い睡眠状態が起こります。
赤ちゃんや2歳児は、前頭葉が未発達なため深い睡眠が得られず、すぐに目を覚ましてしまうので夜泣きにつながってしまいます。
さらに、日中の出来事を回想するのがレム睡眠なので、いろいろなことを思い出しながら、感情を抑えることができずに泣き叫んでいるのではないかと言われています。
2歳児の夜泣きのきっかけは?
2歳児は日中に興奮したり、不安や不満などがあると、睡眠時に感情を上手くコントロールすることができずに夜泣きにつながってしまいます。
子供にとって夜泣きのきっかけが何なのか、実際には大人の感覚ではなかなか気付けないようなことも多くあります。
2歳児の夜泣きのきっかけになりそうなことをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 日中にひどく興奮するようなことがあった。(はしゃぎすぎるような楽しい体験も含む。)
- 怖い体験をしたり、怖いテレビや怖い本などを見たりした。
- 怖い夢を見て目が覚めた。
- 寝る前にスマホやゲームなどの、強い光や音の刺激を受けた。
- 自分の思い通りにいかないなど、子供にとって満たされない思いがある。
- ママの妊娠・出産による環境の変化に戸惑っている。
- 下の子が生まれて、ママにかまってもらえなくなった。
- 保育園に通うようになってストレスを感じている。
- 生活リズムが乱れていて、なかなか寝付けない。
- 昼間の運動が足りていないため、眠りが浅い。
2歳児の夜泣きはいつまで続くの?
子供の夜泣きは前頭葉の未発達によるものが多いので、脳の成長とともに夜泣きは自然と解決されていきます。
個人差はありますが、3歳頃には80%くらい、4歳くらいまでには95%の子が夜泣きは治っていると言われています。
子供の夜泣きのきっかけが何かによっても落ち着く時期は違いますが、少しずつ改善されていきます。
夜泣きがなくなるまで時間がかかる場合もあるので、それまでは一人で頑張りすぎないで、誰かに協力してもらうようにしましょう。
夜泣きをする→親が睡眠障害を起こす→親が怒ったり、キレたりする→親子で情緒不安定になる→夜泣きがひどくなる
このような悪循環になってしまうと、結果的には夜泣きが長引いてしまいます。
ママのストレスが夜泣きにつながることもあるので、家族で協力して夜泣きの時期を乗り越えていきましょう。
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2歳児の夜泣き!どう対処したらいいの?
2歳児の夜泣きに悩まされたときは、夜泣きのきっかけになった出来事は何かを考えてみましょう。
たとえば、子供が寂しさや不安を感じて夜泣きをしているのであれば、しっかり甘えさせることもできますよね。
このように夜泣きのきっかけになっていることが分かれば、それぞれに合わせて対処することができますが・・・
実際には、「これといった夜泣きの原因もないのに、毎晩のように泣き出す」そういった場合が多いかもしれません。
まずは、規則正しい生活習慣を身につけ、日中の適度の運動を心がけて、テレビやゲームなどの過度な刺激になるようなものを出来るだけ避けるようにしましょう。
そして、ママに心がけてほしいのが次の点です。
- 子供が甘えたいときや、かまってほしいときはできるだけ相手をしてあげる。
- イヤイヤ期とも重なるので、子供の叱り方にも注意する。(怒鳴りつけたりしない。)
- 強く叱りすぎたときは、恐怖心や不安感を緩和させるために、優しくフォローする。
子供の夜泣きは情緒が安定してくると改善することも多いので、日頃から子供とのスキンシップをはかってコミュニケーションをとるようにしましょう。
そして、夜泣きがひどい日とそれ程でもない日は何が違うのか、よく観察してみるようにしてみてくださいね。
いろいろ手を尽くしても夜泣きが改善されず、ママの睡眠不足が続いてイライラしたり、不安を感じたりするような場合は,まずは小児科で相談してみましょう。
2歳児が突然泣いて暴れる「夜驚症」とは?
夜驚症(やきょうしょう)とは乳幼児期に多く見られる睡眠障害の一つです。
睡眠障害と言っても脳の機能が未熟なために起こるもので、子供が成長するにつれて脳の働きも安定し、ほとんどが自然と消えていくと言われています。
一般的には、夜驚症は3歳~12歳までの子供に多く見られますが、早ければ2歳半頃から出ることもあります。
夜驚症のきっかけは夜泣きとよく似ていて、強い緊張やストレス、恐怖体験などが誘因になりやすいと言われています。
夜驚症は、次のような症状が特徴的です。
- 眠ってから、1~2時間たって泣き始めることが多い。
- 夜中に突然起きて大声で怯えたように泣き叫ぶ。
- 「怖い、怖い」と言いながら、走り回ったりする。
- 大泣きしているときに話しかけても、反応が鈍い。
- 症状は2~3分、長くても10分程度で治まることが多い。
- 翌日、子供は夜中の行動を覚えていない。
夜泣きも夜驚症も夜中に突然泣き叫ぶのでよく似ていますが、夜泣きと夜驚症とでは決定的な違いがあります。
夜泣きは部屋の電気をつけたり、ママが声をかけたりして子供を抱き上げるなどすると、泣き方も少し穏やかになりますよね。
ですが、夜驚症の場合は何をしてもひたすら泣き叫んだり暴れたりして、症状が出ている間は、ママがいくら声をかけてもほとんど反応しません。
また、夜驚症は激しく泣き叫ぶだけでなく、子供に恐怖を伴っているような様子や行動が見られます。
突然夜中に泣き叫んだり、暴れたりしてパニックを起こしてしまうので、ママやパパも対応できずに不安にさせてしまうくらいです。
もし、夜驚症の症状が起こった場合は、どうしたらいいのでしょうか?
子供が泣きながら走り回っているときは、無理に止めようとするとかえってひどくなるので、そのままそばで様子を見ながら落ち着くのを待ちましょう。
多くの場合は5分くらいで落ち着いてくるので、静かになったらやさしく声をかけてあげるようにしてくださいね。
夜驚症は症状が治まるまで危険がないように見守るしかないので、走り回ってもケガをしないように部屋をしっかり片付けておくことが大切です。
徐々に症状が軽くなってくるので、一般的には薬は必要ありませんが、ママもパパも心配でたまりませんよね。
夜驚症の症状が気になるときや、一晩に2~3回症状が起こったり、10分以上続いたりするような場合は、小児科医に相談するようにして下さいね。
まとめ
2歳児の夜泣きや夜驚症は、基本的には子供の成長とともに改善していくのであまり心配はありません。
ですが、子供の夜泣きが続くとママの睡眠不足も蓄積して、イライラし始めることも多いと思います。
子供をあやす親の方が疲れてしまうと、余計に情緒不安定になってしまい夜泣きを悪化させてしまいます。
自分一人で抱え込まないようにして、誰かに助けを求めることも大切ですね。