牛乳は1歳を過ぎたら、加熱しなくてもそのまま飲ませることができます。
この頃になると、離乳食が進んで母乳やミルクの量が減ってくるので、牛乳への切り替えを考えるママさんも多いのではないでしょうか?
牛乳は手軽にカルシウムをとることができるので、積極的に摂りたい食材のひとつですが・・・
子供のなかには牛乳が嫌いだったり、逆に牛乳が大好きで飲みすぎの心配をしたりする場合もありますよね。
いったい、1歳児にどれくらいの牛乳の量を1日に与えたらいいのでしょうか?
そこで今回は、
- 1歳を過ぎないと牛乳が飲めない理由
- 1歳児に与える牛乳の量や飲ませ方
- 1歳児の牛乳の飲みすぎは貧血を起こす?
- 1歳児が牛乳を飲まないときの対処法
について、詳しくご紹介します。
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目次
牛乳を与えるのは1歳過ぎてから!その理由は?
牛乳を加熱しないで飲料として飲めるようになるのは、満1歳を過ぎてからです。
牛乳はタンパク質だけでなく、カルシウムやリンなどのミネラルがたくさん含まれていて、一見、乳児の体にもよさそうに思えますが・・・
消化機能が未熟な乳児には、まだ十分に消化吸収ができないだけでなく、牛乳のタンパク質を分解しきれず牛乳アレルギーを起こしてしまうこともあります。
また、牛乳に多く含まれるカルシウムやリンは鉄分の吸収を妨げてしまうため、1歳未満の乳児に牛乳を与えると鉄欠乏性貧血を起こしやすいことも知られています。
牛乳は栄養豊富な食材ですが、アレルギーや貧血などの観点から考えても、消化器官がある程度発達してくる1歳過ぎから与えるようにしましょう。
ただし、乳製品やパンがゆのように加熱した牛乳を調理に使う場合は、離乳食中期(生後7~8ヶ月頃)でも問題ありません。
1歳児の牛乳の飲ませ方はどうする?
1歳過ぎれば子供に牛乳を飲ませることができますが、初めて与えるときは必ず少量からスタートしましょう。
まずは人肌に温めた牛乳50㏄くらいから始めて、その日の体調や便に問題がないか気を付けながら様子を見るようにしてくださいね。
温めた牛乳が問題なく飲めるようになったら、次に常温に戻した牛乳、それから冷たい牛乳の順に飲ますようにしましょう。
いきなり冷たい牛乳を飲むとお腹を壊すことが多いので、ゆっくり段階を踏むことが大切です。
また、一度にたくさんの牛乳を飲ませてしまうと、消化不良やアレルギーの可能性もあるので少量から始めて徐々に増やすようにしてくださいね。
牛乳に慣れるまではストローマグだと一気に飲んでしまうので、スプーンやコップを使って少しずつ飲ませるといいですね。
1歳児に与える1日の牛乳の量はどのくらい?
牛乳が普通に飲めるようになっても、1日に飲ませる牛乳の量は、300~400ml以内を目安にしましょう。(他の乳製品と合わせて、400mlまでに調節する。)
ただし、子供よっては300~400mlも牛乳を飲むとご飯が進まない場合もありますので、おおよその目安として考えてくださいね。
どのくらいの牛乳の量を飲んでも、ちゃんとご飯が食べられるのかをママが見極めてあげましょう。
牛乳や乳製品は脂肪分が多く含まれているため、とりすぎるとすぐに食事に響いてしまいます。
また、牛乳の量が多すぎても鉄分が不足してしまうので、まずは食事が十分とれるようにしながら1日に与える牛乳の量を調節するといいですね。
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1歳児の牛乳の飲みすぎは鉄分が不足する?
牛乳は鉄分が非常に少ない食材で、一般的に牛乳コップ1杯(200ml)に0.04㎎しか鉄分が含まれていません。
乳児が1日に必要とされる鉄分がおよそ5㎎なので、牛乳だけで鉄分を摂取しようと思っても無理なことが分かります。
また、牛乳をたくさん飲むとそれだけでお腹がいっぱいになって、離乳食など他の食材などがあまり食べられなくなりますよね。
結果、必要な鉄分の摂取ができないために貧血症状が起こってしまうのです。
もともと、乳児は生後6ヶ月過ぎると体内に貯蔵していた鉄分を使い切ってしまうため、不足しがちな鉄分を離乳食などで補う必要があります。
牛乳が大好きだからといって、離乳食を食べないで牛乳ばかり飲ませていると、貧血になる可能性があるので気を付けてくださいね。
普段から離乳食も鉄分をたくさん含んだ食材、赤身の肉、魚、レバーなどを積極的に食べさせるようにしましょう。
これらの食材がとれてバランスのいい食事を心がければ、牛乳が好きでも貧血の心配はありません。
ただし、1日に400㏄(他の乳製品と合わせて)を超えないように気を付けてくださいね。
1歳児が牛乳を飲まないときの対処法は?
牛乳を飲ませようと思っても、子供の中には嫌がってなかなか飲んでくれない場合もよくあります。
牛乳は効率よくカルシウムや良質なタンパク質を摂取することができるので、少しでも飲んでもらいたいと考えられるママさんもいるかもしれませんが・・・
他の食材から栄養がとれるのであれば、無理に牛乳を飲ませる必要はないのであまり心配しないでくださいね。
1歳児が牛乳を飲まない理由として考えられるのが、下記の2つです。
- 牛乳の臭いに慣れない
- 牛乳の味に慣れない
今まで飲んでいた母乳やミルク、フォローアップミルクなどに比べると、牛乳は独特の臭いがあるだけでなく、味も濃いですよね。
子供によっては臭いや濃い味に違和感があって、牛乳を飲まないことが考えられます。
その場合は、
- 離乳食に牛乳を使ったホワイトソースやシチューなどを取り入れ、牛乳の味に慣れさせる。
- 匂いが気になるときは、イチゴやバナナなどのフルーツをミキサーで混ぜて、フルーツミルクにする。
- コップを使わずに、ストローマグを使ってまずは味に慣れさせる。(コップで飲ませると匂いを感じやすいため。)
- 牛乳の濃い味が苦手なときは、お湯で少し薄める。
など、牛乳の味や容器を変えてみたりしながら、牛乳が飲めるようにいろいろ工夫してみてくださいね。
どうしても牛乳を嫌がって飲まないときは、無理強いするのではなく子供が牛乳に興味をもつようになるまで少し待ってあげるといいですね。
まとめ
1歳過ぎて食後やおやつのときに牛乳が飲めるようになると、離乳食ではとれなかった栄養を補うこともできます。
ですが、1歳児に牛乳を飲ませるときは量や与え方を間違えると体調を崩す原因になってしまうので、十分気を付けてくださいね。
牛乳の好き嫌いだけでなく、離乳食の進み具合も個人差が大きいので、子供の食事の量を見ながら牛乳の量を調節するようにしましょう。