2歳といえば離乳食から幼児食に切り替えて、いろいろなものを食べ始める頃ですが・・・
実際には好きなものしか食べてくれない、なんてこともありますよね。
特に、子供の野菜嫌いに悩まされているママさんもいるのではないでしょうか?
「ピーマンやにんじんなど、クセのある野菜が嫌い。」
「お肉ばかり食べて、野菜を全然食べてくれない。」
など、2歳児が野菜を食べないといった悩みも多く聞かれます。
子供が野菜を好き嫌いしないで、食べられるようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
そこで今回は、2歳児が野菜を食べない理由や、子供の野菜嫌いを克服する方法などについて詳しくご紹介します。
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目次
2歳児が野菜を食べない理由は?
野菜嫌いの子供はどんなに味付けを工夫したり、見た目を変えたりしても全然食べてくれませんよね。
実は、2歳児が野菜を食べないのは味覚の発達のメカニズムに原因があるのです。
子供の味覚の発達のメカニズムを知っていただければ、2歳児が野菜を食べない理由を納得していただけるかもしれません。
2歳児が野菜を食べない理由や原因についてご紹介します。
子供の味覚は大人より敏感
私たちの舌の表面には、味蕾(みらい)と呼ばれるブツブツとした器官があります。
味蕾は味が識別できるセンサーのような役割をしていて、これによって「甘味」「うま味」「塩味」「酸味」「苦味」を感じることができます。
味蕾の数は赤ちゃんのときは約10000個、成人になると約7000個、高齢になると約3000個まで減少すると言われています。
つまり、私たちは年齢とともにどんどん味覚が鈍感になっているのです。
逆に言えば、子供の舌は野菜の苦味や酸味などを大人以上に敏感に感じるため野菜を嫌がってしまうのです。
子供には本能的に好む味がある
野菜嫌いの子供でもジャガイモやトウモロコシなど、甘味や旨味のある野菜は食べられる場合が多いのではないでしょうか?
一般的には「甘味」「旨味」「塩味」この3つの味は、本能的に好む味とされ子供も生まれながらに受け入れられる味と言われています。
「酸味」は腐ったもの、「苦味」は毒を連想させるため、害があると認識してしまうので子供は嫌がる味です。
ですから、2歳児が酸味の強い野菜や、苦みの強い野菜を嫌うのは本能的に正しいということですね。
2歳児は食に対する経験値が少ない
2歳児の舌はとても敏感なだけでなく、まだ食や味に対する経験値がない状態です。
ですから、「食べたことのない味」や「食べなれていない味」はすぐに嫌いと判断してしまいます。
味や匂いなどいつもと違う食べ物を警戒し、本能的に危険を察知しているからです。
大人はピーマンやゴーヤなどの苦味をおいしいと感じる方も多いですが、子供は多くの子が嫌がりますよね。
子供は食や味に対する経験値がないので、初めて食べる野菜は特に嫌がることが多くなります。
子供の野菜嫌いを克服する方法とは?
子供の野菜の好き嫌いの判断は味だけではありません。
食材の色や形だけでなく、大きさ、固さ、香り、舌ざわりなどいろいろな要素が関係しています。
2歳児が野菜を食べないときは、味が嫌いだからと決めつけずにいろいろな工夫をしてみるといいですね。
子供の野菜嫌いを克服する方法をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 子供が食べられなくても、他の家族が楽しくおいしそうに食べる様子を見せる。
- 調理方法は煮る、焼く、炒める、蒸す、揚げるなどいろいろあるので、野菜の調理法を変えてみる。
- 水にさらしたり、皮を厚くむいたりするなど、野菜のアクや苦みを減らす工夫をする。
- 柔らかい食感を好む場合は、野菜の繊維を断ち切るようにカットする。
- ピーマンや玉ねぎなど、苦味や辛みがある野菜は繊維に沿って切る。(繊維を断ち切ると苦みや辛みが増すため用途によって使い分ける。)
- 野菜の大きさや固さに注意し、刻んだりとろみをつけたりして食べやすくする。
- 野菜の食感が嫌いな場合は、固さや繊維感を感じさせないクリーム煮などがおすすめ。
- チャーハン、お好み焼き、ハンバーグなどの具材に苦手な野菜を入れてみる。
- 子供が大好きなホットケーキや蒸しパン、ドーナツなどにすりおろした野菜を混ぜ込む。
- 見た目で嫌がるときは、野菜をすりおろしてジュースやデザートにするのもおすすめ。
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2歳児が野菜を食べないときに気を付けたい3つのポイントとは?
2歳児が野菜を食べないとき、何とかして子供に野菜を食べさせようとしていませんか?
子供のことを考えて無理に野菜を食べさせようとすると、かえって野菜嫌いになってしまう場合もあるので、次のよう点に気を付けるようにしましょう。
無意識のうちに急かさない
子供は好きなものは進んで食べますが、嫌いなものはいつまでたっても食べ終わらないので、ついイライラしてしまうこともありますよね。
「早く食べなさい。」とか「食べないのなら片付けちゃうよ。」などと言ったりすることもあるのではないでしょうか?
子供に早く食べるように急かしたり、叱ったりすると、不安や怒りの感情が強くなりかえって動きを遅くしてしまいます。
特に嫌いな野菜が入っていると食事が進まないので、ハンバーグやカレーなどに混ぜたりして野菜が入っていることが分からないように工夫しましょう。
食べるのに時間がかかる場合は、おやつは食べ過ぎていないか、テレビなど他に気になるものがないかなどにも気を付けてくださいね。
無理やり食べさせない
子供が野菜を食べないからと言って無理やり食べさせたり、イライラして怒ったりしてしまうと逆効果になってしまいます。
野菜を食べられずに怒られたことだけが嫌な記憶として残り、余計に野菜嫌いになることがありますので気を付けたいですね。
野菜の苦味やえぐみは、子供にとって本能的に嫌がる味なのでおいしいと感じるまで時間がかかります。
苦手な野菜でも食卓に出る回数が増えると、野菜に対する嫌悪感が薄れていくだけでなく、だんだん興味もわいてくるものです。
まずは、親や兄弟などがお手本になって、楽しい雰囲気の中で野菜をおいしそうに食べるようにしましょう。
濃い味でごまかさない
ケチャップ、マヨネーズ、ソース、ドレッシングなどは野菜本来の味を隠すには最適です。
ですが、早い時期から濃い味付けに慣れてしまうと、大人になっても濃い味を好むようになります。
2歳児が野菜を食べないからといって、濃い味付けでごまかして食べさせないように気を付けましょう。
昆布やかつお節などでだしをとって、素材の味を大切にするようにしたいですね。
2歳児が野菜を食べなくても心配ない?
2歳児が野菜を食べないと栄養的にも心配になるだけでなく、幼稚園や保育園でも困るのではないかと心配されるママも多いと思います。
ですが、この時期の偏食や野菜嫌いは一時的なものが多いと言われています。
野菜は独特な味や舌ざわりがあるため、慣れるまで時間がかかることも多いので、2歳児が野菜を食べなくても心配しすぎないでくださいね。
「これくらいなら食べられるだろう。」と、つい自分の感覚を押し付けてしまいがちですが・・・
これまでお話ししたように、大人よりも3倍も味に敏感な子供にとって、初めて食べる味にはとても抵抗があります。
無理に食べさせようとするのではなく、ゆっくり時間をかけて経験を積ませることが大切です。
幼児期に食べられない野菜も、成長とともに嗜好が変化していずれ食べられるようになってくることも分かっています。
ピーマンや長ねぎなど匂いや苦味の強い野菜は、もう少し大きくなってから・・・くらいに考えて少し長い目で見てあげてくださいね。
まとめ
2歳児が野菜を食べないのは本能的に避けていることが考えられるので、時期がくるまであまり焦らないようにしましょう。
子供のときに食べられなかったものが、成長して食べられるようになることはよくあることです。
今は野菜を食べなくても、家族やお友達などが野菜を食べるのを見ながら少しずつ興味がわいて食べられるようになっていきます。
子供と楽しみながら、美味しく食べられる野菜を少しずつ増やしてあげられるといいですね。